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 学校の先生、と一口に言っても、実は法律的にはいろいろな種類の先生がいるのです。
 今回は小学校のケースを例に、校長、教頭、副校長について少しご紹介したいと思います。

 まず、学校教育法37条において、学校に置かれる教職員について定められています。
 これによれば、小学校には次の職員がいます。

 校長、教頭、教諭、養護教諭、事務職員

 これらは原則として必ず置かなければなりません(特別の事情があるときは、教頭と事務職員は置かないことができる)。

 また、「置くことができる」という職員もあります。次の方々。

 副校長、主幹教諭、指導教諭、栄養教諭、その他必要な職員(非常勤講師、学校栄養職員、学校医、学校用務員など)

 これらの職員を設置する判断は、教育委員会が担っています。
 最近よく耳にする「副校長」先生は、必置ではないんですね。なんとなく教頭先生と混同されてませんでしたでしょうか。

 ここでお気づきかもしれませんが、学校の教職員は、「教育に携わる職」と「教育以外の業務に携わる職」に分けることができます。
 そして、前者の「教育に携わる職」の方を「教員」と呼びます。ここで、教育基本法上は全て「教員」なのですが、学校教育法や教育公務員特例法などでは「校長」と「教員」を分けています。教育法規的には、分けるほうが一般的なようです(校長と教員を合わせて「教育公務員」と呼ぶ場合もあります)。

校長の役割

 校長は、学校という教育機関の長として、かなりの自律経営責任を負っていると言えます。
 学校教育法では37条4項において、

校長は、校務をつかさどり、所属職員を監督する

 と規定しています。
 この、校務をつかさどる権限を「校務掌理権」といい、この中には、

1.学校教育の管理(教育課程、生活指導など)
2.所属職員の管理(人事、評価など)
3.学校施設の管理
4.学校事務の管理

 が含まれていると言われます。
 また、所属職員を監督する権限を「所属職員監督権」といい、学校で働くすべての職員に対し、職務・行動を監視し、必要に応じて指示・命令を出すことができます。
 具体的には、

1.職務上の監督(勤務時間中における「職務専念義務」などの監督)
2.身分上の監督(勤務時間の内外を問わない「信用失墜行為の禁止」などの監督)
3.能力上の監督(心身の健康、適格性の維持などの監督)

 が含まれていると言われています。

 この「校務掌理権」と「所属職員監督権」を備えた校長先生は、まさに、名実ともに学校におけるリーダーであるわけです。

 校長の職務としては、その他に、

1.出席簿の作成、授業収支の時刻の決定、教科用図書の児童・生徒への給付など教育課程に関するもの
2.出席状況の把握、指導要録の作成と送付、卒業証書の授与など学籍関係に関するもの
3.児童生徒への懲戒など生徒指導に関するもの
4.非常変災等による臨時休業、感染症防止のための出席停止、学校安全計画の策定など学校安全に関するもの
5.勤務場所を離れての研修の許可など教職員に関するもの
6.職員会議の主宰、学校評議員の推薦など学校運営に関するもの
7.勤務時間の割り振り、年次休暇等の承認、学校施設の目的外使用の許可など教育委員会の委任・命令を受けて行うもの

 と、様々なものがあります。

教頭の役割

 教頭は、原則として必ず置かなければならない職ですが、副校長を置いたり、特別の事情がある場合は置かなくても良いとされています。
 役割としては、「校長を助け、校務を整理し、必要に応じ児童の教育をつかさどる」とされています。
 つまり、ここには3つ書かれていて、

1.校長の補佐=校長の職務全般に関して情報収集・提供をし、助言・提案を行う、校長の経営方針等を教職員に周知する、必要に応じて指導・助言等を行う
2.校務を整理=校長が所掌する業務全般について、総合的に調整する、校長と教職員とをつなぐ
3.児童の教育をつかさどる=授業を担当することも想定されている

 ということが言えると思います。

 ちなみに、校長の職務の代理・代行も教頭の重要な役割の一つです。
 代理については、例えば校長の長期の海外出張、病気療養など在職はしているが職務を執行できない場合に、校長の職務を代わりに遂行します。この場合、校長が行ったのと同一の効果が生じ、責任も校長に帰属することになります。
 代行については、例えば校長が死亡、退職、免職などで不在となり、後任が就いてない場合に、校長の職務を代わりに遂行します。この場合は、校長が行ったのと同一の効果を生じさせますが、教頭が校長と同一の権限を保持していることになり、責任は教頭に帰属することになります。

副校長の役割

 学校の経営陣として、平成19年の学校教育法の改正により副校長が新しく仲間入りしました。これは、校長のリーダーシップを発揮しやすいように、学校組織を階層構造にして組織運営の充実を図ることを狙いとしていると言われています。

 副校長は、「校長を助け、命を受けて校務をつかさどる」とされています。
 ここで、「校長の補佐」というところは教頭と同じですが、「命を受けた範囲で」という制限はあるものの、校長と同じ校務掌理権が付与されていることになります。
 なお、教頭のように「児童の教育をつかさどる」という文言は入っていませんが、授業を担当できないわけではなく、免許状を有していればその授業を担当することは可能です。

 また、代理・代行に関しては基本的に教頭と同じですが、副校長と教頭の両方を設置していた場合には、副校長のほうが優先されます。

 この、副校長という職が、近年規模の大きな自治体で普及しているようです。

 他の教職員の方々もご紹介したいのですが、長くなってしまうので次の機会へ続きます。

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光永行政書士・海事代理士事務所Office.MITSUNAGA)所長
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